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del-cero-absolute

~ 絶 対 零 度 の 日 常 と 非 日 常 ~

いつの間にか・・・

10年前に今の町にやって来た。

そこは以前から知っていて、何度か訪れたことがあった。

来た頃は、なんだかよその土地に来たような感じで

ちょっと落ち着かないというか、馴染めていないだけなんだろうけれど。

 

数年後のある日、

朝から出掛けて、夕方の日が落ちる前の黄昏の時、

最寄駅を降りていつもの交差点。

空といつもの町並みを見て、

「あぁ、帰って来たぁ。。。」

そう、もうすっかり自分の帰る場所は此処になっていた。

 

それは、これから先も変わらないと思っていた。

 

毎日、同じようなことの繰り返しで日々は過ぎていき、

自分の中で、もう忘れようとしていた感覚が、

また舞い戻って来た。

正確に言うと、怖くて出せなかった感覚が

怖いと思う前に、ごく自然とやって来たのである。

 

あの感覚・・・

「人を好きになる、愛するということ」

もうない、できないと思っていたのに。

 

二年とちょっと前。

 

出会いって、恋に落ちる時って、

本当にどこでどんな風に起こるかなんて誰もわからない。

 

その年の年末。

 

あの時のように、

朝から用事で出掛けて、夕方の日が落ちる前の黄昏の時、

最寄駅を降りていつもの交差点。

いつもの交差点で信号待ちをしていて、ふと、ビルを見上げた時に

「あ、あれ?」

「・・・ここ、あたしの帰るところじゃない」

 

何が起きたのか解らなかった。

 

いつもの交差点に来ても、

いつもの町を歩いみても、

もうこの町は、自分とシンクロした町だったのに。。。

 

10年前に来た時のような

なんだかよその土地に来たような感じで

ちょっと落ち着かない。。。

 

いったい何が起きたのだろう?

 

翌年の夏。

公私ともに天変地異が起きたくらい

とんでもなく大きな出来事が起こった。

 

ツライ日が続いたが、

あの感覚とあの人への想いが心の支えになっていてくれた。

 

春になり、

忘れようとしていたあの感覚と想い、それに向き合いたくて、

少し遠いけれど、東京のとある場所に行った。

新幹線の2時間半はとても長く感じた。

 

限られた時間の中で、いくつかの街を歩いてみた。

どの場所も初めて訪れた所なのに、

「あ・・・落ち着く」

どうしてだろう?

 

そして感じたのが、歩いていて、街とシンクロしている自分がいた。

初めて訪れた場所なのに、

なぜか、懐かしいというか落ち着いた感じがしたのはなぜなんだろう?

自分がそこで暮らしているビジョンがはっきりと見えた。

 

そしていつもの町に戻った。

「やっぱり、ここじゃない。。。あたしの帰る場所、ここじゃない。」

あの街が本当にあたしの帰る場所なんだろうか?

解らない・・・。

 

そして今も、いつもの町は、

なんだかよその土地に来たような感じで

ちょっと落ち着かないく居心地が悪くなっていた。

 

 

答えを出したいけれど、あの感覚とさらに向き合うのが怖い自分がいる。

あの人に会って想いを届けたい自分もいる。

 

 

この町に来て10年、

いつもの町がいつもの町でなくなって現在。

そのとき思った、感じたのをここに書き残しておく。

 

 

もう一度、あの街に行きたい。

あの感覚にきちんと出会い向き合いたい。

あの人に会いたい。